この記事では、「人工呼吸器」と「酸素マスク」の違いを分かりやすく説明していきます。
「人工呼吸器」とは?
「人工呼吸器」とは自力で呼吸できない人の肺に直接空気を送り込む装置です。
鼻や口から空気が通るためのチューブを通して肺にまでとどかせ、空気を送ったり逆に空気を吸い出したりして呼吸を再現します。
人は本来自力で呼吸できますが、何らかの理由で呼吸できなくなってしまった人の生命維持のために使われる機械であり、自分で呼吸できるという人に人工呼吸器が付けられることは基本的にありません。
呼吸の手助けをする機械ではなく、呼吸を代行する機械です。
「酸素マスク」とは?
「酸素マスク」とは装着者に呼吸用酸素を送り込むための装置です。
酸素濃度が高い空気を供給して生命維持に十分な量の酸素を供給します。
酸素マスクを着用するのは呼吸能力がまだ残っているけれど十分ではなく呼吸困難状態になっているという人です。
最低限の呼吸能力がある人に着用し、残っている呼吸能力でも十分な酸素を取り入れられるような濃度の空気を送ることで、酸素が欠乏することを防ぎます。
「人工呼吸器」と「酸素マスク」の違い
「人工呼吸器」と「酸素マスク」の違いを、分かりやすく解説します。
直接肺にまでチューブを通し空気を行き来させるのが「人工呼吸器」で、高濃度の呼吸用酸素を送り込むのが「酸素マスク」です。
「人工呼吸器」は自力で呼吸する能力を完全に失っている人につけられます。
それに対して「酸素マスク」は呼吸運動は出来ても肺が酸素を取り入れられない人や、弱いけれど呼吸運動が一応できている人に使われる道具です。
まとめ
「人工呼吸器」の一つが「酸素マスク」と勘違いしている人もいますが、実際には呼吸を完全に代行する装置が「人工呼吸器」で、「酸素マスク」は呼吸を手助けする装置というのが正確な違いです。
「人工呼吸器」は自力で呼吸できないようなより重症な人に付けられるものなため肺にまで空気チューブを通すなど大掛かりで、「酸素マスク」はそれに比べれば鼻に取り付けたり鼻や口を覆うように取り付けるだけと取り付けが用意になっています。